世界の隅で作ることを続けるために

ブログ「SUMIKKO ARTIST」を見ていただきありがとうございます。
画家として発表・活動しているイチノセダイチと申します。

活動をはじめて数年、個展や展示の企画などを重ねてきました。
そのなかで分かったことは作品を作っている人でそれで生活している人はそう多くはないこと。
多くの人が夢叶わずやめていくこと。
そして思っていたより作品を作る以外の能力が必要だったということです。

コミュニケーションや言葉や周囲への見せ方・届け方
いちばんはお金に関することでした。

SUMIKKO ARTISTでお伝えすることはインフルエンサーになることでも、有名人になることでもありません。

ただ世界の片隅で作り続けて少数のお客さんに作ったものを届けていきたい。そう願う人に向けたブログです。
すこしでも作っている人のお役に立てれば嬉しいです。

イチノセの活動が気になっているという方は展示会にあわせてメールマガジンを配信しているのでそちらを覗いてもらうか、Instagramやホームページをみてくださいね。

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簡単な自己紹介

一瀬大智(イチノセダイチ)

フォトスナップを撮るように軽いタッチで風景を描いています。
関西のカフェなどを中心に展示会を開催。近年は空間をつかった作品や、海外への出展など一箇所にとどまらず作家活動をしています。

また、ひとりで進むなかで身につけた簡単なデザインやホームページ制作の知識をつかって困っている作り手の応援をしたり、
展示会の企画運営などにも取り組んでいます。

1995年 奈良生まれ
大阪成蹊大学芸術学部卒業


歩くのが苦にならないので、散歩をよくしています。
多い時は1日6時間歩いたりして町をみたりビュースポットを探したりしています。
寒いのが苦手で冬はあまり動けずに過ごしています。

ある身近な先輩の切ない言葉

大学時代のある先輩は漫画家を目指していました。
卒業後就職しながら漫画を描く中で、なかなか前に進めない厳しい現実にぶつかります。
「30までに売れなかったら、漫画やめるよ。」
周囲では実際に作る事をやめていく人が年々増えていく。

先輩からの切ない言葉から、ひとりでも作って、お客さんに届けていける力が大切だと感じました。


上記のようなことを書くと、さぞかし物事をコツコツ続けられてコミュニケーションもできるんだろうと思われるかもしれますが、困ったことにそうではありません。すぐに怠けてしまいますし、あまり人と話すのが得意ではりません。

できる時に集中して制作はして、話すのは疲れるので、応援してくれる人を探して代わりに自分のことを伝えてもらったりしています。

苦手なことは多いけれど、やれる方法を探して進めていく。
マイナス思考強めなのでできない理由を考えがちですが
そのぶん勢いよく進む時は進むようにしています。

すきまを見つけてきた

フリーの画家として活動しています。

現代アートにもならず、古めかしい油絵というジャンルにもいられないような気もする。
思えば小さいころの基本のスタイルとしてメインとは少し外れた場所で居場所をみつける。雑草のような動きかたをしてきました。

ライバルが多くばちばちとしのぎを削り1位を競い合うような環境が得意ではないので、なるべく敵がいないようなところを探してきたのです。
くわえてグループがすでにできているようなところは、環境がすでにできていて面白みを感じれないこともあるのかもしれません。

プラモデルであれば組むまでは楽しいけど組んでからは楽しめない。
そんなイメージですね。


そんなスタイルなので合う合わないが結構あります。
合うところでは長く付き合い、合わないところとは程よく距離をとる。

少数の価値観や共通言語が合う人たちと一緒に楽しいことをする。
すきまなりの戦い方をしています。

「〇〇で食えない」をくつがえしたい

絵を仕事にしているというと、「食えないでしょう?」「儲からないね」
親族には「仕事をしろ」などと言われます。

そう言われるたびに悲しく・苦しくなりますし、いやそんなことはないんだ!と言い返してきました。

そうは言ってもどうするか分からずにはじまった大学卒業後。
卒業から数年たった今も絵を描き続けて、絵でどうにかいけるんだぞ!というところまできました。

苦しんだ過去の自分とおなじように思っている人に伝えたいことを記していきます。

実践をもとにしています

おそらく僕は、作家のなかでも積極的に作品を発表しているほうだと思います。
それには理由があります。

それは福井安紀(フクイサダノリ)さんという方に大学卒業すぐにお会いした時に聞いたことを実践したからでした。

すこしここで福井さんのご紹介を。福井さんは京都を中心に活動しておられて、貸しギャラリーなどを中心に全国で個展をすることで作家として生活されています。

それまで大学では絵で生活している人からあまり話を聞く機会がなかったので、刺激ある話でした。その時おそわったことは
・路面に面したギャラリーで個展の回数を増やす。
・在廊しお客さんと出会う。
・30人も強く応援してくれる人がいれば作家としていける。

ということでした。
その時にもらったメモを数年、ときたま見直しては活動してきました。

とはいえ、活動するなかでそぐわない部分もでてきたので
「自分ならこうするな」「こうしていきたい」を重ねてすこしずつ見えてきた道筋です。

作り続けていくために実践を続けます。

僕にはできないことがたくさんあります。

申し訳ないですが、僕は画家とはいえ現状有名でも売れっ子でもありません。
そして誤解を恐れずいうと社会になじめない者です。ナマケモノなので。

満員電車には乗れませんし、人混みは苦手です。お店で待つことも極力したくありません。メールや電話も得意ではありません。

それでもできることもあります。
そんな僕でも絵や感覚に共感してもらって購入してもらえたり、お誘いをもらえたり。できることを認めてくれて頼ってくれる人もいます。


雑草のようなスタイルで、苦手なことは置いておいて、消耗せず進む。


環境で人は変わるといいます。合う場所と合わない場所があるなら合う場所にいったほうがいい。
少数の人にじっくり時間を、限られたことに僕は力を向けたいと思います。